エベレストベースキャンプ紀行⑦

この記事では2020年3月1日から9日間かけて行ってきたEBC(エベレストベースキャンプ)トレッキングの様子を書いています。

 



2020年3月7日(土)

時頃起床。

これだけ体調が問題なければ、あとは下山のみだから高所問題はなんとかなるだろう。

ただ右足の膝が痛いのだけが心配といえば心配です。。。

ダイニングに行くと、綺麗な朝の光に包まれながら、2人がご飯を食べていました。

2人は日程の関係で、今日中になんとナムチェまで下るそうです。僕はナムチェまで2日掛けて戻るつもりなので、さすがラガーマン(2人はラグビー部出身)、たくましいなぁ!と思いました。

2人が食べていたものがとても美味しそうに見えたので、僕も同じものを頼みました。

このTibetan Bread(チベットパン)にバターやジャムを塗って食べるのですが、意外とサイズが大きくて、食べ切るのに必死でした。揚げパンのようなテイストです。

僕は下山を急いでなかったので、先に2人を見送りました。

 




その後、宿の柳原可奈子似のスタッフと話していると、彼女はシェルパではなくカトマンズの出身で、このロッジに出稼ぎに来ているということが分かりました。過酷な場所ですが、日本でいうリゾートバイト的な感覚なのでしょうか?(笑)

ちなみにロッジ名は「シェルパロッジ」

シェルパのオーナーは今カトマンズにいて、決してシェルパと交流できる宿というわけではありませんので、今後訪れる方はあまり期待しないようにしてください(笑)

柳原さんが、昨日僕が泊まっていたゴラクシェプの水事情について教えてくれました。

ゴラクシェプには水場が無いので、容量30リットルものタンクを持ってきて、ここロブチェの水場でいっぱいに汲んで担ぎ上げていくことがあるらしいです。

ただタンクや保存容器に汚れがあったりで、管理のことを考えると、衛生面はどうも怪しいとのことです。

僕は昨日、無料の水道水ということでゴラクシェプで貰って飲んで何ともありませんでしたが、それでもシーズンが来れば無料でということもなくなるんだとか。確かに登山者が増えれば、消費する量も馬鹿にならないでしょうからね。毎回ロブチェまで取りに来るのもハードですし。その代わり、ゴラクシェプの宿にはボトルウォーターもたくさん売っていました。

ちなみに、今は宿泊代無料でしたが、オンシーズンのロブチェの宿泊代は一律700ルピー、バッテリーのフル充電は2000ルピーもするらしいです!※聞き間違いでなければ

また、ロブチェの燃料は薪ではなく、ヤクの糞と建物の建設時に出た廃材なので環境に良いということも教えてもらいました。

以上、今回のベスト宿オブEBCトレッキングでした。

 



宿を後にして下っていると、3日前にパンボチェの宿で会ったトルコ人のおじさんに再会しました。ポーター付きで奥さんと登っているようです。大変そうでしたが、元気そうで何よりです。今日はこんな天気だけど、上で天候に恵まれると良いね、と言って別れました。

登山で命を落とした人たちの慰霊碑が建つ場所まで戻ってきました。

山らしく、一昨日とは雰囲気が異なります。

登りと同じようにまた石積みのイスに腰掛けて、少し黙祷を捧げました。

そして3日前に泊まったドゥグラに着きました。

登山者で賑わっていて、英語がたくさん飛び交っています。

ただどの顔ももちろん、始めてみる顔。

3日前に泊まった時に話したオランダ人もいなければ、もちろんバッファロー少年もいません。

呑気に地面に寝そべっている犬は、この前バッファローの肉を狙っていた犬でしょうか?

こうして毎日毎日違う面々を受け入れ、寒さから体を守ってくれる山小屋は、どんなことを思ってるんだろうなんて、考えたりしました。

そして同じように山小屋のスタッフはどんな気分なんだろうとも思いました。

以前、著書でやまとけいこさんが「山小屋の仕事は、旅が向こうからやってくる感覚だ」と表現していたのを読んだことがあります。

想像してみると、本当にその通りかもしれません。

変化を柔軟に受け止めて、しなやかに生きていきたいものです。

 




山の天気は変わりやすいと言います。

朝は宿のダイニングにあんなに綺麗な朝日が差し込んでいたというのに、今や粉雪が舞い、前からは突風が吹いてきます。

そして、昨日エベレストベースキャンプ帰りに痛めた膝がまた痛み出し、ついにはびっこを引きながら歩く羽目になってしまいました。

“びっこを引く”なんて初めて文章で書きましたが、標準語でしょうか?笑

無くなって初めて気づくとよく言いますし誰もが経験した感覚かと思いますが、「健康」も例外ではありませんね。

健康な右脚を今失って初めて、これまで体の特定の部位を労って生きてきたか自問自答しました。

この状況で山賊が出てきたら、抵抗できずなされるがままです。もう全部あげますから。

右側に流れる川は上流から下流へ轟音を立てて流れていき、風雪は下から上へ、僕の方に勢いよく向かってきます。

この看板を見逃して、3日前はディンボチェに行ったんだな。

ようやく標高が下がってきて体調は完全に良くなってきたと言うのに、右脚の膝が痛すぎます。

まるで80のじいさんみたいに、引きずって歩きました。

ヤクが僕を見て気を利かせて端に避けてくれるのですが、足痛いから先に行ってと言いました。伝わりませんでしたが。

途中から日本食が無性に食べたくなってきました。昨日2人の日本人とそんな話をしたからです。カトマンズに着いたら、ラーメン屋でも探してみるか。

 




長い長い道を相当な時間をかけて歩き、雪で滑りやすい心臓破りの坂を滑りながら登り切り、ゴンパで有名なタンボチェまで戻ってきました。

今日の宿はココです。

数時間前からラーメンが食べたくて仕方なかったので、そんな気持ちで宿でインスタントヌードルを頼んだら、美味しくて食欲が出過ぎて2杯も食べてしまいました。

昨日の一日スクランブルエッグだけだった不足分を体が取り返しにきたってわけです(笑)

16時、ゴンパでセレモニーがあると聞いていたので行ってみるも十分以上経っても何も始まらないので、仏像にお参りだけして出てきました。膝が痛くて階段を登るのも大変だというのに!涙

日没後、宿で知り合った国際色豊かなメンバーとダイニングのストーブであったまっていると、曇り空の中、アマダブラムがくっきりと浮かび上がったのには驚きました。

一瞬だったので、写真には残像しか写せませんでしたが、本当に神秘的なシーンでした。

20時を過ぎて寝る前に外に出てみると、月明かりに照らされて雪を被った山々が光って見えます。

明日の朝はどんな景色が目の前に広がるのだろう。早起きするとしよう。

そのままおやすみをみんなに言って、部屋に戻ったのでした。



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