【インド14日目】ヤギの首が次々に切断される宗教儀式

2018年7月15日(日)

※備忘録としての日記をベースにしているため、不必要な文章も多いかと思いますがご了承ください!

※今回の記事には読む方によっては不快と思われる表現が含まれていますのでご注意ください。

☆旅のルート☆

デリー→リシケシ→デリー→

→カジュラホ→バラナシ→

→ブッダガヤ→コルカタ(最終目的地)



夜行バスが今回の旅の最後の地コルカタのバス停に着くと、小雨が降っていた。その中20分ほど歩いて「サンタナコルカタ」という日本人宿へ。

腹痛で街の景色は正直そんなに目に入ってこなかったけど、この町が今回の旅で他に訪問した町とは雰囲気が異なっていることと、朝6時前にもう仕事の準備をしている人がたくさんいたことは覚えてる。

夜行バスで夜通しよくトイレを我慢できたものだと我ながらその事実に驚いている(笑)

 

早朝にも関わらず宿にチェックインさせてもらい、日本人スタッフの男性に、8名ドミトリーへ案内してもらった。そして2段ベッドの下段にはどうやら「南京虫」という虫が出ると聞き、どんな虫かも分からないまま、空いているベッドの上段を使わせてもらえることになった。ロビーに戻り男性スタッフの白い両腕に赤い斑点(虫刺され)がたくさんあるのを見て、この虫の症状を初めて知った。絶対に被害に遭いたくない。

調べてみると、南京虫はトコジラミとも呼ばれる体調5~10mmほどのカメムシ目の虫で、蚊のように人間の血を夜中に吸いに来るかなり厄介なヤツだ!

写真は非難を浴びそうなのであえて貼らないでおこう(笑)

 

ロビーでくつろいでいると7頃頃に続々と宿泊客が玄関から外に出ていき、日本人スタッフが中国語で加油!(ジャーヨー※頑張れ!)と言って手を振って見送っていく。

こんなに早い時間にみんなどこに行くのか聞いてみると、マザーハウス(マザーテレサの家)のボランティアに行く人たちとのことだった。

 

 

8時30分過ぎに他の宿泊客と一緒に朝食をいただき、9時30分頃に僕はホステルを出た。コルカタで有名なヤギの生贄儀式”を見に行くためだ。

なんとも怪しいこの儀式は、毎日午前中にカーリー寺院というところで行われているらしい。

 

カーリー寺院に祀られているカーリー神はシヴァ神の妻で、血と殺戮を好むヒンドゥー教の女神。

全身青みがかった黒色で3つの目と4本の腕を持ち、4本の腕の内一本には刀剣型の武器を、一本には斬り取った生首を持っており、チャクラを開き、牙をむき出しにした口からは長い舌を垂らし、髑髏ないし生首をつないだ首飾りをつけ、切り取った手足で腰を飾った姿で表される。

wikipediaより引用

夫を踏みつぶして喜んでいる姿は、「元祖鬼嫁」と言っても過言ではない(笑)

このカーリー神が血と殺戮を好むことから、何頭ものヤギが毎日カーリー寺院で生贄として殺されているということなのだそうだ。

 

いざカーリー寺院に向かおうとすると、コルカタの路線バスがこれまた分かりづらいこと・・・

通り過ぎるバスの車掌にカーリー寺院に行くバスか?と聞きまくっていると、ようやく1台のバスの車掌が首をかしげたので、飛び乗った。

インドでは首をかしげる=YES(OK)となる(笑)

カーリー寺院まではバスで約30分とホステルの日本人スタッフに聞いていた。しかし首をかしげた車掌を信じ切ってバスに乗っていても、なかなかカーリー寺院に到着しない。

車掌に聞くと、もう少しだと言って前方を指差すので、改めて席に座った。

それでもバスが着かない。。。

流石におかしいと思いGoogle Mapで現在地を確認してみると、完全にカーリー寺院を通り過ぎているではないか。

!!!

車掌にGoogle Mapの決定的証拠を見せながらカーリー寺院通り過ぎてない?と聞くと、やはり場所を間違えていたようなので、慌てて降りて別のバスで道を引き返した。

コルカタのバスの車掌はみんなこうやってルピー紙幣を小さく折って器用に指に挟み、精算をしている。

 

やっとの思いでカーリー寺院に着き、持参したビニール袋にサンダルをしまって中に入った。

すると一人の僧侶が近寄ってきて、「VIP!VIP!」と耳打ちをされ、続けて「長い参拝者の列があるけど、200ルピーの賄賂を僕にくれれば、並ばずに入れてあげるよ」と言ってくる。

ありがたい話だったけど、目的のヤギの生贄儀式が見られないと困るので、お断りをした。その僧侶に儀式の場所を聞くと、分かった付いてこいと言って案内してくれた。

 

外はけっこう強い雨が降り始めていた。

 

(改めて注意書き ※今回の記事には読む方によっては不快と思われる表現が含まれていますのでご注意ください。)

 

本堂左手にある3メートル四方の小屋の中、黒いヤギ2頭は首をヒモで繋がれて“その時”を待っていた。

首に赤い花飾りをされ、水で頭を清められる。その表情は心なしかとても不安そうにも見える。

僕は笑顔のおばあさんが座っている3段くらいの階段の横、この儀式が良く見えるであろうところに立った。

 

数分後、刃渡り50cm程と思われる刃物を持った司祭の男性が入ってくると、階段に座る笑顔のおばあさんが太鼓をたたき始めた。このおばあさんは見物客ではなく関係者だった。僕は視界を邪魔しない程度に右横にズレた。

太鼓の音に合わせていよいよヤギがまず1頭運ばれる。

垂直の2本の木でできた斬首台に頭をセットされたヤギ、1人の男性に両耳を強く前に引っ張られ、2人の男性に両手足を後ろに引っ張られた。

男性3人の力によって身体の自由を完全に失ったヤギを前に、おばあさんの太鼓のリズムはどんどん速まっていく。ドラムロールのようなイメージ。

そしてついに司祭の男が刃物を振り下ろすと、ヤギの頭と胴体が一瞬で切り離された。

 

胴体が男性の慣れた手つきで後ろに投げられると、僕の裸足の左足にはその勢いで鮮やかな血しぶきがかかった。そして頭がゴロンと足元に転がってきた。

一瞬の出来事で、まだ切り離された胴体はコトが分からずに脚をバタつかせている。そして鼻に付く血のリアルな臭いが、辺りには漂っていた。

 

同様のことがもう1匹にも繰り返され、前を見ると新たな2匹の黒いヤギが部屋に連れて来られているところだった。

 

初めて見たけどこれが生贄というものか。

インドに来ると様々な生と死、始まりと終わりを目の当たりにする。日本で生活するよりもそれらが身近にある感覚。どこかで誰かが、日本は臭いモノに蓋をする文化と表現していたのを思い出した。

 

バスで紅茶の茶葉の問屋が集まるというラールバザールという地区に行ったけど、日曜日でほとんどのお店は定休日だったので、仕方なく歩いて宿に戻ることにした。

30分程歩いていると、20世紀初頭までのイギリス植民地時代の面影をたくさん見ることができた。

インドのどこの街とも違う独特な融和のある雰囲気。タクシーも英国車オックスフォードをベースにHM(ヒンドゥスタン モーターズ)というインドメーカーが作っているからめちゃくちゃかっこいい。

 

人気ラッシー店「The Pure Milk Centre」

飲むヨーグルトのような味で絶品だったので、2杯一気飲みした。(1杯30ルピー約50円)

夜はサンタナ経営陣の男性がとても刺激的な話を聞かせてくれた。

明日からはマザーハウスでボランティアをするつもり。

つづく

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