ノルウェーの通貨といえばノルウェー・クローネですが、2017年から紙幣が新しくなったのをご存知でしょうか。
それがコチラです。
現時点では50・100・200・500クローネの4種類の紙幣が流通しており、1000クローネ紙幣は来年2019年から流通することになっています。
ノルウェーの建国以来、紙幣デザインが刷新されたのは今回で8回目ですが、芸術家や科学者など、国に功績を残した偉人の肖像画が描かれない紙幣は初となります。
デザインのテーマは「海洋」
海は、ノルウェーという国の歴史を語る上で非常に大きな意味を持ちます。
額面の数字が海上の風力を示す単位「ビューフォート風力階級」に呼応していて、50クローネは微風、100クローネは軟風、1000クローネで暴風というように、額面が上がるにつれて風力が強まって見えるというわけです。
あえてピクセル(画素)で海や空、海岸線を表すことで、個人個人で絵柄を自由に解釈できるようになっています。
つまり何が描かれているのかはあなたが決めてくださいね、ということのようです(笑)
デザインをしたのは、スノヘッタ(Snøhetta)というオスロとニューヨークを拠点に活躍するデザインファーム。
ちなみこちらのピクセルデザインの面は、裏面です。
表面はどういうものかというと、こちらをご覧ください。
表面についてはまた別のデザイナーがデザインしています。
この新紙幣には「海洋」というテーマに加え、各紙幣ごとにサブテーマが指定されていました。
●50クローネ=「私たちをつなげる海」
●100クローネ=「私たちを外の世界へと促す海」
●200クローネ=「私たちに食を恵んでくれる海」
●500クローネ=「私たちに福祉を提供してくれる海」
●1000クローネ=「私たちを次のステージへといざなってくれる海」
そもそも紙幣のデザインを一般募集しよう!という発想や、表裏で別のデザインを採用したところが斬新で素敵ですよね。
そして通貨の紙幣といえば、なんとなく偉人がデザインされているのが一般的ですが、確かに偉人である必要はどこにもないのです。
(もちろん福沢諭吉も樋口一葉も野口英世も、偉大な功績を残した人物であることは間違いありません。)
その国のアイデンティティや大事にしているものは、自然や日常生活の中にひっそりと、それでも根深く存在しているのではないでしょうか。
日本の次の紙幣デザインは、一体何になるのでしょうね???
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