回文(かいぶん)という言葉を聞いたことはありますか?
聞いたことがなくても、知らない人はほとんどいないと思います。
回文とは、
上から読んでも下から読んでも、同じ言葉になる文章のこと。
例えば有名なところでは、「たけやぶやけた(竹藪焼けた)」なんかがそうですね。
僕が初めて“回文という言葉”に出会ったのは、忘れもしない、中学生の時。
学年で一番勉強ができた同級生が“回文ノート”なるものを学校に持ってきていて、それを見せてもらった時にそれはそれは大きな衝撃が走ったのを覚えています。
ああ、できることならあの時に戻って、彼の頭の中を覗いてみたい・・・
それでは、今回は回文をひたすらまとめるだけですが、お付き合いいただきたいと思います(笑)
今朝美味しいおでんで美味しいお酒
(けさおいしいおでんでおいしいおさけ)
力士会館前回貸切
(りきしかいかんぜんかいかしきり)
イタリアで暮らし楽でありたい
(いたりあでくらしらくでありたい)
死にたくなるよと夜泣くタニシ
(しにたくなるよとよるなくたにし)
世界を崩したいなら泣いた雫を活かせ
(せかいをくずしたいならないたしずくをいかせ)
災難、またもや大火事か、大家も堪んないさ
(さいなんまたもやおおかじかおおやもたまんないさ)
虹ふたつが、雨あがった富士に
(にじふたつがあめあがったふじに)
素でキス出来んほど本気で好きです。
(すできすできんほどほんきですきです)
私も「どんな関係?」と問い、喧嘩何度もしたわ。
(わたしもどんなかんけいとといけんかなんどもしたわ)
泣いたけど、遠いあの子にこの愛を届けたいな。
(ないたけどとおいあのこにこのあいおとどけたいな)
リモコンてんこ盛り
(りもこんてんこもり)
世の中ね、顔かお金かなのよ
(よのなかねかおかおかねなのよ)
ロリコン外科医いいかげん懲りろ
(ろりこんげかいいいかげんこりろ)
年末つまんね・・・
(ねんまつつまんね)
痛い敗退
(いたいはいたい)
ずるい居留守
(ずるいいるす)
磨かぬ鏡
(みがかぬかがみ)
確かに貸した
(たしかにかした)
完全か不完全か
(かんぜんかふかんぜんか)
開催地は小さいか
(かいさいちはちいさいか)
素手です
(すでです)
玉つかむ勝俣
(たまつかむかつまた)
カツラが落下
(かつらがらっか)
酢豚作りモリモリ食ったブス
(すぶたつくりもりもりくったぶす)
来てもよい頃だろ、来いよモテ期
(きてもよいころだろこいよもてき)
駄目だ、モテても駄目だ
(だめだもててもだめだ)
ダメ男子、モテ期が来ても、死んだ目だ
(だめだんしもてきがきてもしんだめだ)
英語版の回文!!
Was it a rat I saw?
(私が見たのはネズミでしょうか?)
Madam, I’m Adam
(マダム、私がアダムです)
Step on no pets.
(ペットを踏まないで)
Borrow or rob?
(借りようか、それとも盗んじゃおうか?)
No lemon no melon
(レモンはないし、メロンもない)

Wikipediaの回文による回文の起源は、
西暦79年にヴェスヴィオ火山の噴火によって滅亡したヘルクラネウムの街の遺跡に「Sator Arepo Tenet Opera Rotas」という回文が刻まれている事から、回文の起源は少なくとも西暦79年またはそれ以前まで遡る事ができる。
だそうです。
ちなみにこの「SATOR AREPO TENET OPERA ROTAS」はラテン語で、一般的には「農夫のアレポ氏は、馬鋤きを曳いて仕事をする」という意味の回文だと解釈されていますが、SATORを農夫ではなく農耕神であるサトゥルヌス、AREPOを農夫の名前ではなく「大地の産物」と解釈して、二重の意味を持たせていると考えることもできるんだとか。
さらに凄まじいのが、 下図のように5字ずつ四角に組むと、左上から下に読んでいっても、右下から上に読んでいっても同じになるということです。
最後に、日本で一番長い(とされている)回文をご紹介して、終わりにします。
【噛んで「イテッ!」リップ。ねじ切る蔓,不吉垂れ込めるカビ,黒く実る怪しい端の実…。
やはり、この七人投げられ、私ら刀抱え、この泥沼や、エルフの手で雫を。
血だから、かな り胸に痛み、飛び退く。いざトンネル通過だ。霞かかる道よ。
だけど頑健、この具合が彼怪し。もう勇者が来て、戦さが止まるめど、行く末、未定。
歩き続けた旅。悪との戦い長引くだけ。
「彼等メシアが来て、何とか助けたい、あの娘や叔母」と泣け、私,女子(おなご)ら悲し。
武器鋼鉄。トラップ!悔し、命縮む。死にかけたシ-フだけが斧も盗った。
悔し涙。一喝。父母ホテルへ住み込み、掛かり切り。絆、戒めた。しかし、外野はすったもんだ。
行き過ぎてる世話。あいにく捨てゼリフやけくそ「古しへよりの言い伝え、疑心暗鬼」と。
スペル唱え威迫。扉無くす彼、菱形の中に馴染み箱を。ひたすら兄貴揺れ、行路禁じる。
行き交うも音断った樹の気。『秋はとんぼ。洞穴は魚。金のうろこ飛ぶ。似たり寄ったりオカリナ』と、
いつかのお伽噺の、見たか不思議な箱。こんな誘なう夜、男の子を抱かす所(とこ)の、この意外さ。
田舎だが、し、しかし、あなたっ、まごつくハ-レムの地だ。手がむやみやたら買うとか。
血潮鳴り「矢弾(やだま)だ!」妻殺しの士、暴君。敵、かたくなに舞い、ものものしい。
なにはともあれ座り、やっと昼飯。石碑。肘鉄か?多湿、先手のドロ水。矢飛びて】
ここで半分。バテここで一休み。
【ロトの伝説従って、地響きせしめる。一つやり忘れ、
あー、元は担いしの物も今に無く、高き天空《星の城》困った。またやり直し。地下道からだ。
闇やムカデ達の群れは……くっ、困ったなぁ。しかし仕方がない。再開。
のこのこと姿を。この期通るような災難。ここは、亡きシ-フ形見の品、
萩と斧が対となり、薫りたつより。谷懐(たにふところ)。うー、のんきな風花……あら?
ほ、ほんと!?萩、秋の樹だったと思うが……。消ゆる蜃気楼。これ、雪にあらず。
旅を拒みし何かなのだが…?痺れが!すぐ並び、毒ハイエナ。取るペスト菌。
暗示消えた。つい祈り、呼べ、死に急ぐ。蹴破り背ですぐに居合わせる敵。隙、油断も断つ。
素早いが、しかしダメ-ジ。マイナスぎりぎり。屈み込み、スペルでほぼ復活、痛み無し。
役立つ友のお陰だ。武士だけが滲む血。父の医師、薬物ら取って、動き封じながら、
子、治した訳などは親子の愛だ。「消す!」だが、どんな敵か?
あ、締められかけた首がないか?ただの毒浴びただけ。
突っ切る相手見えず、食い止める魔道が作為的か。野獣?もしや、あれが害悪の根源か?
解けた!予知みる鏡、姿が映る。粘土細工の人みたいに、眠りながら形を崩して…。手の震え止まぬ。
ロトの声が彼方からした。『我ら下男に致死。残りは闇の支配者あるのみ』黒く光る眼。
「これだ!」突き振る剣。「死ね!」】--プツリッ --「停電か……」
文章は滅茶苦茶ですが、かなりすごいですよね・・・(笑)
調べたのですが、正確な作者は分かりませんでした。(分かれば追記します)
ちなみに回文の世界においては一般的に、濁音(「がぎぐげご」など)・半濁音(「ぱぴぷぺぽ」など)・促音(「っ」「ッ」のこと)・拗音(「きゃきゅきょ」など)を、清音(「あ」~「ん」の五十音のこと)と同一として考えることが多いそうですが、回文作家によっては、完全に清音だけの使用こだわる方もいるらしいです(笑)
この長い回文の作者の方は、長音符(「ー」)は無いものとして作られたようですね。
あなたもオリジナルを作ってみてはいかがでしょうか?
作ったらメッセージください!(笑)
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