【連載】「ルーツの旅」第11話 現地編

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2019年1月29日(火)

今日はこの旅の目的地「東家(ドンジャ)」までの行き方を調べるのに徹する日。

前夜に僕はそう決めていました。

朝8時半、少しでも情報を得ようと宿の受付に行くと、そこには前日までの男性スタッフではなく女性スタッフがいました。話をしてみると英語が流ちょうで、僕が洛陽に来た理由と、今回東家に行きたい旨を慣れない英語で話すと、先祖が中国で戦死したことに対して同情の表情をのぞかせました。

そして僕にちょっと待っているように告げて、親切にも電話で誰かに確認を取ってくれて、こう言いました。

「宿の前に停まる81番のバスで洛陽のバスターミナルまで行き、そこで現地方面に行くバスのチケットを買ってください。」

なんと、今日中に東家まで行って、ここ洛陽まで帰って来られるというのです!

そう言われると案外スムーズに行けるのかもしれないと思えてきて、善は急げということで僕は現地に向かう決心をしました。

15日間の観光ビザを今回取得してから、早いもので今日はもう11日目。ビザの期限を考えても、早く行動するに越したことはありません。

ダメ元で、洛陽のバスターミナルから現地に向かうバスの発車時刻や、洛陽に帰ってくる現地発の最終バスの時刻を調べてもらえないか、スタッフに聞いてみました。しかしそれはバスターミナルに行って直接聞いてみてくださいとの返事でした(汗)

バスは正確な時刻に出発しないことの方が多いということで、確かにここは中国だもんなー、と納得しました。

【スタッフが書いてくれたメモ】

洛陽(洛阳・ルオヤン)⇒車村(车村・チゥークン)⇒東家东家・ドンジャ)

メモに書かれている车村(車村)の鎮政府というのはどうやら町役場のような場所で、そこで事情を話せば戦争当時の状況なども色々と教えてもらえるのではないか、というアドバイスまでくれました。

ただ、车村(車村)から最終目的地である东家(東家)まではおそらく交通手段が存在しないため、タクシーを捕まえると良いとのことでした。

タクシーが見つからない場合でも、お金を渡せば誰かしらが喜んで乗せていってくれるだろうと言います(笑)

早速僕は部屋に戻り、財布やパスポートなど必要最低限のものを持って、宿を飛び出しました。




どんよりした空の下、予定通り81番のバスは9時過ぎにやってきました。向かうのは洛陽駅で、そこから徒歩圏内のところにバスターミナルがあると聞いています。

 

洛陽の公共バスは、9時前と18時以降は運賃無料です。この時は9時過ぎでも無料でした。道路事情でバスが遅れる可能性も考えると、バスが車庫を出た時間で判断しているのかもしれませんが、詳しいことはよく分かりません。

日本とは違い、バス車内には音を出してスマホゲームをする人や電話で話をしている人の姿が見られます。それに対して文句を言う人は誰もいません。耳に入っていないようにすら見えます。

30分ほどで洛陽駅にたどり着き、大通りを渡ってバスターミナルに向かいます。

日本の感覚で窓口の列に並んでいると、少し目を離した隙に横入りされてしまいました。少しすると、また横入りされました。大人になって横入りされたことなんてありますか?笑

ここでは僕こそが外国人で、僕の感覚こそが彼らにとっては非常識横入りされて複雑な気持ちになっている僕と、涼しそうな顔をしている中国人。こういう感覚の違いがもしも世界で争いを生んでいるとしたら、なんだか悲しいですね。

その後は前の人にピッタリ張り付いていれば大丈夫でした。宿のスタッフに書いてもらった紙を窓口で見せながら「往復チケットが欲しい」と翻訳アプリで中国語に変換して伝えると、バスのチケットを発行してくれました。運賃は31元(520円ほど)でした。

安い!!!

车村(車村)という文字を電光掲示板に見つけて、こんなに順調に行けちゃうものなのか!と展開の速さに自分でも驚きました。意味があるのかどうか分からない荷物検査場を通過し、改札口を抜けてバスを探します。

ありましたありました!

バスの前にハライチ澤部によく似た男性が立っていたので、チケットを見せます。スムーズに車内に案内してもらえるかと思いきや、何かを言いながらチケットを返されてしまいました。

えーっと、どういうことだろう・・・




返されたチケットをジッとを見てハッとしたのですが、どうやら僕が購入したのは午後発のバスのチケットだったようです。窓口のスタッフが言葉の通じない外国人の僕に気を遣ってくれたのでしょうか。ポジティブに考えることにしました。

確かに16:50という文字が右下のあたりに印字されています。近くの売店のお姉さんも僕らの会話に加わり、翻訳アプリを使って何とか意思の疎通を図りました。

結局、ハライチ澤部が改札口の外の簡易カウンターに連れていってくれて、係員が10:15とペンで書き加えてくれただけで問題は解決しました。駅の外に出てまた横入りをされながら買い直しをすることにならずに、ホッとしました。

つい先ほど通ったばかりの改札口を再び通ると、なんで外国人がそんな田舎町に行くの?というような顔で、スタッフに嘲笑されました。(僕の被害妄想かもしれませんw)

ハライチ澤部に「謝謝!」とお礼を言って、10:15発のバスに無事に乗り込みました。澤部はこのバスのドライバーでした。

バス車内に私服と制服の2人の車掌のお姉さんが乗ってきて、出発する頃にシートベルトをしているかしっかりとチェックされました。バスが出発すると前方のテレビモニターにリアルな交通事故の映像が映され、スピーカーからも中国語でシートベルトをしなかった場合の危険性が説明されているようです。

中国語ですが、万が一の時のバス火災に備えた消火栓の位置やバスに閉じ込められた際の窓の割り方なども説明されているようでした。まるで飛行機に乗る時ように丁寧です。10分ほど安全対策映像が流れた後、日本の観光バスツアーで流れるようなごく普通の映画かドラマが映されて、社内はくつろぎモードになっていきました。




バスは目的地、车村(車村)に向かってひたすら進んでいきます。

途中下車する人がいると、その家族が迎えに来ている場面もあり、こういうのは世界共通なんだなぁとほっこりしましたが、同時に軽いホームシックに襲われました。

アウェーは寂しい・・・

 

洛陽を出発したバスは約2時間後、12:30頃に嵩县(ソンシャン)という比較的大きな街に到着しました。

スマホで地図を見る限り、车村(車村)まではまだ半分ほどの道のりで、いよいよ今日中に洛陽に帰れるのかが怪しくなってきました。最悪帰れなかったらあきらめて、中国版「田舎に泊まろう!」をやってみようと思っていました。

停車するバスの車内に、お好み焼きのような食べ物を売るおじさんが乗ってきたので、一枚いただきました。(1枚3元=50円ほど)

素朴な味でしたが、中に香辛料が練り込んであって、なかなか美味しかったです。




しばらくしてもバスが出発する気配がないので今のうちにトイレに行っておこうと思ったのですが、バスの出発時間を聞いても言葉が通じる人がいないので、猛ダッシュで隣接する施設の中のトイレに行きました。

トイレから戻り、乗ってきたバスを見つけてひと安心!こんなところで取り残されたら一巻の終わりです(笑)

停車から約20分後、バスは再び発車しました。

ここから先は洛陽からとは雰囲気がガラッと変わり、どんどん奥地へと進んでいっている感じがしました。

最後に車窓から撮影した写真(無加工で汚くてすいません)を載せて、11話目の記事は終わりです。

次回もお楽しみに!

 

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